人の歩調にあわせて行儀よく歩く




各種ワクチン(ジステンパー・パルボ・・・)接種後2週間ほどで外出が可能になりますので、人の歩調に会わせて行儀よく歩くようトレーニングをしましょう。
犬に引っ張られて散歩している方がおりますが、犬は教えなければ覚えませんので犬を飼ったならトレーニングすることは当たり前とお考え下さるようお願いいたします。
人の歩調にあわせて歩く事を教えてゆくうちに、犬は飼い主に対して「服従心」や「信頼」ということも覚えてゆきます。


★トレーニング時期
各種ワクチン接種後の外出可能月齢は生後3〜4ヶ月頃ですから、まだ幼いので理解力というものがそれほどありません。
人を引っ張ることはいけないことだということを、焦らず少しずつ教えてゆくようにします。
生後5ヶ月を過ぎたならしっかりとトレーに取り組みましょう。

★皆様に知っていただきたいことは、犬をコントロールするには「力」ではないということです。

リード(引き綱)とカラー(首輪)の的確な扱い方で容易に犬をコントロールをする事ができます。
手首にリードの輪を通して持つことは以外に危険性があります。犬が何かの目的に向かって行ったり、猫などに反応して急に走り出して引っ張られた時に転んだり、手首からリードが抜けてしまうおそれがあります。
何事も基本が大切ですから手抜きをせずに進みましょう。
最も大切なことは、犬の行動、進歩をよく観察してタイミングよくほめることを絶対に忘れないようにすることです!!!



★指示語(声符)
トレーニングするにあたっては、当然言葉を犬にかけることになります。
きちんとついて来なさいという意味から「アトエ」と言います。
ただ言えばよいというわけではありません。「離れてはいけないよ」という気持ちを込めて言わなければ、犬に対して説得力はありません。
犬の気持ちを引くためにおもちゃや食べ物を持つ必要はほとんどありません。犬を無視しないで、犬の行動や進歩の度合いをきちんと把握し、的確な指示やほめることをしていたなら必ず犬は注目するようになります。
しかし、犬が勝手な行動をしたなら「イケナイ!」と厳しく叱ることも必要です。
人から離れたなら厳しくされるが、人のそばを歩いたならほめてもらえるということを犬に覚えさせます。
犬は何をしたらいけないのか、何をしたならほめてもらえるのかということを実に見事に理解し覚える動物です。

★写真にて解説しましょう。
(写真@〜A)リードの持ち方
右手の親指にリードの輪をかけ、手にひと巻きます。
リードが手からはずれないように用心のためです。


写真1

写真2





(写真B〜C)カラーをかける位置
犬を上手に引き寄せるには、カラーの位置が大切です。
通常ですとカラーの位置は、写真Bのように首の下の方にかけていることで
しょう。
これでは犬が力を出して行きたい方向へ首を向けたなら、引っ張られてしま
まいます。
犬の頭部をコントロールするには写真Cのように、カラーを首の上部(顎の
きわ)にかけます。
この位置にかけることにより、リードを引いたなら容易に人のそばに犬を寄
せる事ができます。


写真3

写真4





(写真D〜E)犬を引き寄せる
リードは長く持っていたのではとっさの出来事に対応や責任が持てません。
また、行儀よく歩かせるためのコントロールもできません。
写真Dを参考に、左手でしっかりとリードを短めに持ちます。
引っ張る犬を人のそばに引き寄せるには、「アトエ」と言いながら左手の手首を内側にグッ!と一気に力を込めて返します。
綱引きのようにズルズルと引っ張らないよう気をつけましょう。



写真5

写真6





(写真F〜G)ほめる
小型犬であってもトレーニングはきちんとしましょう。
確かに力はありませんが、人の先頭に立って歩いている姿はやはり感心しま
せん。体格には差があっても犬なのですから、飼育する上でのマナーは同じ
ですね。
「アトエ」と言いながら力加減をうまくして引き戻します。
犬が戻ったなら「ヨシヨシ」とすぐにほめます。
大型犬ならそれほどかがみませんが、小型犬なら写真Gのように少し腰をかがめてほめてあげます。
しかし、どの場合も歩いている足は止めません。
あくまでも歩きながら行うことです。



写真7

写真8





根気よくトレーニングをしましよう。